12話 なおのおじいちゃんの話
次の日
学校が終わってから
3人で
部活をさぼって
なおの家に行った。
家の前では
なおのおじいちゃんが
うろうろしてた。
「 んっもぉ‼️ おじいちゃんったらぁ‼️」
なおは
まじで恥ずかしいって言いながら
早足で家に行った。
けんじと私は
顔を見合せ
苦笑いして
なおの後を追いかけた。
「 なおぉおかえりぃ。
けんじくん 久しぶりだねぇ。
....ぇえ~っと君は…」
「 は・・・ 初めまして・・
前田ゆいです・・」
あたし ホント人見知りだなあ・・
と感じる瞬間@@
「 ゆいは 4月にこっちに転校してきたのよ
おじいちゃんの話聞きたいって子が
この子。」
「 ほぉ~~ そうかそうか!!」
なおのおじいちゃんすごくうれしそう。
「ちゃんと用意してたぞ!」
この前なお達が言ってた
紙芝居を持ってきた。
「 これのほうがわかりやすいからなぁ~」
むかしむかし
網田城に美しい姫がいました
姫は皆に愛される優しい姫でした
から始まる 紙芝居は
とても悲しい話でした
阿蘇合戦という戦争があり
その時 島津氏から攻められた
網田城の人々を
姫が命を引き換えに
守り 逃がしたそうな・・
その時の紙芝居の絵は
白装束に包まれた姫
・・・
あの時みた 白い女の人・・・
「大丈夫? ゆい・・顔が真っ青だよ」
なおが心配そうに私をみる
「 なお・・ あの白い人
たぶん お姫さんだ・・」
けんじとなおは顔を見合わせて
そして
うなずいた。
「 おじいちゃん。 ありがとう。
他に お姫さんのことで
知ってることある?」
「 ほぉ~~ なおが珍しいなぁ~
この話すると嫌がるのにのぉ~~」
嬉しそうにおじいちゃんは
アルバムを1冊もってきた。
「 実はなぁ
あのお姫さんの生まれ変わりだと思う
人がいたんじゃ。」
埃がついたアルバムをはたいて
古いアルバムの中から
奇麗な女の人を指さした。
「 わしが小学校に頃に近所に住んでいた
お姉さんだったんじゃが
気品があってホント美しい人じゃった・・
戦争も終わりに近い時に
亡くなったんじゃが・・・
この人は 未来がみえるらしくて
色んな事を的中させてたんじゃ」
!!!!???
3人は息をのんだ
おじいちゃんからそんな言葉を聞くともおもわなかったから・・
「実はな、お姫様も
未来がみえていた
らしいんじゃ。」