1話 はじまり
つまんない
こんな ど田舎早く出ていきたい
思っていた
大体私は 都会のど真ん中に 住んでいたのに
親の都合とかでこんな僻地に連れてこられて意味わかんない
教室の窓の外の何もない
山しかない景色を見ながら
毎日ため息ついてた
お父さんが
おじいちゃんの具合が悪いからって
この 網田に帰ってきたのは 1か月前
私が中学2年になった時だ
私は 東京にいたかった
でも・・
お父さんが悲しそうな顔するから・・
高校生になったら 東京に帰ろう!
そう決めてやってきた・・
でも
つまんない
毎日 こいつら何が楽しいんだろう
人の悪口いってんのかなぁ・・
芸能の話? アニメ?
どぉ~でもいいや
なんか
つまんない
窓の外は 鳥しか飛んでない
街の音が恋しい・・・
そんなつまらない日々が
たんたんと続くんだと思ってた
中2の4月
「 お前 つまんない?」
そういって顔をのぞかせてきたのは
何かしら声をかけてくる
同じクラスの男子
あっ名前も知らないや (笑)
「 だから 陸上部に入れた」
「はぁぁああぁ!!???
意味わかんないん
ですけど!?」
おもわず大きな声を出してしまった
みんな驚いてる
そりゃそうだ
ここにきて 普通に声出したの
初めてかも・・
この学校って
なぜか足が速いと全員陸上部に
入れられてしまうらしい@@
それは。。。
うちのクラス
2年は1クラスしかなく 全員で20名
3学年あわせても52人しかいない
部活なんて サッカー部(男子)
テニス部(女子)
音楽部(男女)
の3つしかない
でも 掛持ちで
陸上部に入れさせられる@@
秋の陸上大会の為らしいけど・・
大迷惑@@
「 なっなんで!!?? あたし??」
「 お前 スポーツテストの時
足早かったじゃん」
「 だからって・・・」
「 うちの学校 足早いなら陸上部
そーゆールール」
奴の名前は 宮本
名札でようやくわかった。
「ちゃんと夕方 グランドこいよぉ~ 」
いくわけ・・・・
ちゃんと行ってる自分がいる@@
走るのは嫌いじゃない
でも 目立つのは嫌いだ
でも スポーツテストの時 走ってたらなんか楽しくなって
思いっきり走ったら
学年で1番早かったみたい・・・
「 ぉお! きたな にやっ」
「 ・・・ 」
「 適当に流すから
準備運動したら いくぞ」
「はぁ~~っ?」
なんんか
なぁぁぁぁ~~んんか
こいつ強引すぎる!
でも
準備運動してる自分がいる@@@
真面目だなぁ・・あたし・・
なぁ~~にが
適当に流すってぇ!!??
もうかれこれ 学校の外を
10キロは走ってるような・・
一緒に走ってた
10人は1人づつ 脱落していく
最終的に 宮本とあたし・・
「 おい 前田ゆい! 大丈夫かぁ~」
そういや名前言われるの初めてかも・・
「 だいたい みんな
ついてこれねぇ~んだけど
お前すげぇ~なぁ~」
ついてこれないって@@
だろうね@@
「 まぁ~ ぼちぼち
学校へもどるかぁ~ あはははっ」
こいつ・・・ なんなんだ@@
軽く走りながらグランドに戻る途中
学校脇にある小高い山の中腹から
白い人が見えた
「 ん!!?? 女の人?」
「 前田ゆい どぉ~した? 」
「 えっ?・・ いや ・・
なんでもない・・」
でも確かに
白い服を着た女の人がこっちを見てた
・・・
やばっ@@
あたし 幽霊みちゃった!!??